施術家が知っておくべき“改善しにくい腰痛”とその見立て

〜なぜ腰痛は長引くのか?〜

腰痛施術をしていると、

「その場では良くなるのに戻る」
「何年も慢性化している」
「検査では異常なしなのに痛みが強い」

このような“改善しにくい腰痛”に出会うことがあります。

その原因の一つが、
「痛みをかばう逃避姿勢」です。

腰痛を長引かせる“逃避姿勢”とは?

人間は痛みを感じると、無意識にそこを避けようとします。

例えば右腰が痛い人なら、

  • 左側へ重心を逃がす
  • 右脚に体重をかけなくなる
  • 骨盤をねじって立つ
  • 側弯のように身体が傾く

 

こういった姿勢が定着していきます。最初は「痛みを避けるため」の防御反応ですが、長期間続くことで、 “その姿勢自体が新たな痛みを生む”ようになります。

つまり、

痛み → 逃避姿勢 → 新たな負担 → さらに痛み

という悪循環が完成するのです。

■なぜ改善しにくくなるのか?

改善しにくい腰痛の特徴は、

「患部だけが悪いわけではない」という点です。

実際には、

  • 左右の筋出力差
  • 足首の不安定性
  • O脚や扁平足
  • 骨盤の側方偏位
  • 肋骨や肩甲骨の固定
  • 呼吸の浅さ
  • 内臓疲労

など、全身の問題が絡み合っています。

特に多いのが、 “支える筋肉が働かず、一部だけ頑張っている身体”です。

例えば、

  • 臀筋が働かない
  • 腹横筋が抜けている
  • 足裏感覚が鈍い

こうなると、腰椎方形筋や脊柱起立筋ばかりが過剰に働き、常に腰が緊張した状態になります。

■このような腰痛へのアプローチ

改善しにくい腰痛では、

① 逃避姿勢を解除する

  • 重心位置の修正
  • 骨盤・仙骨の調整
  • 側弯・回旋の軽減

まず「かばわなくても立てる状態」を作ります。


② 支える機能を戻す

特に重要なのが、

  • 臀筋
  • 腹横筋
  • 足部機能

です。

例えば、

  • 小指を広げる
  • 足指グーパー
  • 脇腹収縮運動

などで感覚入力を変えると、急に立位が安定するケースもあります。


③ “良くなる感覚”を患者に体験させる

慢性腰痛の患者様は、

「もう治らない」

と思い込んでいることが非常に多いです。

だからこそ、

  • 真っ直ぐ立てる
  • 足に力が入る
  • 痛みが減る

この体験を作ることが重要です。

患者様が、

👉「このまま良くなりそう」

と思えた時、身体は大きく変化し始めます。

■まとめ

改善しにくい腰痛の本質は、

👉 「痛み」そのものではなく
👉 「痛みを避け続けた身体の使い方」

にあります。

だからこそ施術家は、

  • 姿勢
  • 重心
  • 足部
  • 感覚入力
  • 支える筋肉

まで見立てる必要があります。

腰だけを見ない。

“なぜその腰痛が長引いているのか?”

そこを読み解けた時、施術の質もリピート率も大きく変わっていきます。

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